11月5日の投稿へ、「高校アルペンの親」さんよりコメントをいただきました。
長くなりコメント欄に収まらなかったので、投稿の形で返信とさせていただきます。
コメントをいただき、ありがとうございます。
これまた、ストレートなもっともなご意見で、あまり返す言葉が見つかりません。
しかしながら、私の考えを下記に述べさせていただきます。多少、立場としての意見もありますが、あくまでも私個人の考えとご理解下さい。
その前に、ぜひ、そのYouTubeのURLを教えていただけますか。
確かに、数年前まで、高ポイント(良いポイント)を持つ選手が招待され、手を抜いて滑っているなどということが、報告されていました。当然そのようなことは許されてはなりません。未だに、そのようなことがあるとすれば、大きな問題です。
さて、すでに、日本のアルペンスキーは危機的な状況にあります。もうおそらくどん底です。しかしながら、まだまだ競技人口の減少は続くかもしれませんが、強化として置かれている状況は、これ以上悪くなりようがないと、わたしは考えています。
そこで、改めて、どのような改善策が可能か、思案しているところです(妙案は浮かびませんが)。
難しいのは、競技団体としての2つの大きな役割、1)国際大会での競技成績を追求することと2)競技スキーの普及を目指すことは、一方では成績が普及をベースにしているにもかかわらず、もう一方では成績を追求することは普及を阻害する要因となることです。
FISのフォーマットの下、国際大会での成績を追求すると、その過程で、多くの選手がスキーを離れることになります。その一番の要因は、もちろん、経費です。
そしてこれは日本のみならず、アルペン競技を行っている世界共通の問題となっていると考えられます。
SAJはJOC参加のスポーツ統括団体であり、成績を目指すことが大きなその使命となっています。そこでボランティアスタッフとして働く限り、私も、その目標を目指す必要があります。
そのSAJスタッフの一人として、特にU16の強化スタッフとして、わたしはSG大会やSGの練習への導入を積極的に推進しています。それは、シニアなってからの技術系種目の強化に、ユース期のSGトレーニングは不可欠と考えるからです。
また一方で、シニアでの成績を考える場合、貴方がおっしゃるほど、SG・DHに絶望を私は感じていません。特にアルペンコンバインドには、可能性があると思っています。楽観過ぎるかもしれませんが。
ご指摘の通り、このことはもう一方で、保護者の方への負担増につながり、子供達をスキー競技から遠ざけることになっています。大きなジレンマを感じているところです。
少しでもこのジレンマを軽減する方法がないか、頭を悩ませています。
レースを追いすぎて、練習が足りなくなっている状態であるとのご意見には、私も強く同意します。しかしこれについては賛否両論がある上、その因果関係の実証が難しい。
私としては、より多くの練習機会が必要であると考え、様々な施策を提案しているところですが、なかなか理解を得られない部分もあることは事実です。
私はこのブログで、SAJのマネジメントの実態を分析しました。分析というより推察というべきかもしれません。その過程で、絶望すら感じることがありました。
先輩方のお叱りを覚悟で申せば、このSAJアルペンの状況は、四半世紀かけて陥ったものです。SAJはこの四半世紀の間、ほとんど「ぬるま湯のカエル」状態だったのです。都度都度では、大きな危機を感じることはなかったのでしょう。しかし、心地よい状態のあとで、気づいたときには、もう動けなくなっていました。死を迎えるばかりです。
この状態からの回復は、できたとしても、15年や20年はかかるのではと思います。
しかしながら、何もしない限りは、20年経ってもなにも変わりません。
私は、何か手がかりを見つけ、そのスタートにできないかと、こんなブログを書いたりしています。
私はこう考えるようにしています:
『まだまだチャンスはある。なぜなら、万策尽きたんじゃない、まだ何も初めていないんだから』と。